再発見 さて、デスティーノではおそらく日本中のクワトロポルテの半分はあるだろうというほどの在庫を持っていました。お店前においてあるアルファは展示車両のほんの一握りでしかなかったんですね。奥にはマセラティの大群!!225、からギブリ、シャマル、そして今大流行の3200GTが置いてあります。K島氏、「すっスゴイな!!これだけ台数があってクワトロポルテだけで迷えるもんな〜。(値段は考えないでネ)」これだけあればまさしく専門店でしょう。見始めて間もなく店員のSさんが対応してくれ、K島氏の質問に答えていました。実に明るく対応してくれるのですが答えが的確なのには驚きました。イタ車、特にマセラティを探しに来る客層を熟知しているのでしょうがたいしたものです。お客の不安を一瞬にして払拭するだけのノウハウと経験を持っていることはすぐにわかりました。こんな感じで
@ K島氏 「初期型とはいえ価格が少し安すぎませんか?」
S氏 「いえ、ここ最近の価格を考えると当社では妥当な金額です。」
A K島氏 「やはりイタ車なので壊れるのですか?」
S氏 「イタ車ですから。どこが壊れるのかによりますが基本的に気候が違いますのでそういった意味では壊れやすい部分はありますが、特殊な作業が必要な部所は殆どありませんのでメンテナンスは余計に心配なさらなくても大丈夫です。」
B K島氏 「オルタネーターが壊れやすいとHPで見ましたが」
S氏 「ええ、ここです(ボンネットを開けて指差しながら)ごらんの通りエンジンの殆ど最下部に取り付けてあります。カバー等はついていませんのでここから路面で跳ねた水をかぶりやすいので壊れやすいのが原因で、パーツそのものに問題があるわけではありません。新品は高額なのでリビルド品をおすすめしていますが、そのときに改めてご相談下さい」
C K島氏 「リレーが壊れやすいとHPで見ましたが」
S氏 「ええ、ここです(向かって左側のヘッドすぐ脇のリレーボックスを指差して。これは熱対策を全く無視した設計ですので具体的な対策はありません。リレーはBOSCH社のものですのですぐに入ってきますがご心配であればご近所のヤナ○さんや自動車のパーツ屋さん、場合によってはオート○ックスさんのようなカーショップで販売されていることがありますので買い置きされておくのもよいかもしれません。」
D K島氏 「オイル管理とATFオイルに関してはどうですか?」
S氏 「 当社の経験でいきますと10W−50ほどの半鉱物オイルが良いようです。ATFに関してはZF社製ですが信頼性が高くなってからの製品ですのでご安心下さい、もうBX(シトロエン)の頃のZFとは違います。壊れないように乗りたいのであれば1万キロ〜2万キロでATFオイル交換をおすすめします。もちが全く違います」
全てに関してこのような返答なのです。どうですか?僕でも安心してしまいます。で、K島氏もいろいろなお話を山のように聞いてその日は帰宅することにしましたが、最も驚いたことは他にありました。何げなく倉庫を見ると225のエンジンが降ろされて作業用マウントに固定されシリンダー上をテープでふさがれ作業中だったので「これ修理ですか?」と聞いたところ「いや、納車整備です」と言います「えっ!!納車整備のためにエンジン降ろすんですか?」と聞き返すとS氏 「ええ、毎回ではありませんが必要な修理や作業が見つかった時にはお客様に報告、了解をいただいてやっています。」 こんなお店見たことがありません。225はオーナーさんに事情を説明して10万円を乗せてもらってOHしていると話してくれました。普通に考えても10万円でマセラティのエンジンのOHは無理です。FIAT500に乗る友人ですら45万円払っていましたから・・・。途中「安心できるお店のようですね?」と話すと「あれ、諸費用込みでいくらかな?」なんて言い出してK島氏はもうソノ気です。
不安 それからの一週間は仕事どころじゃありません。毎日デスティーノのHPを見ては在庫のチェックです。そのうち300万円を越す後期型が売れ、水曜日にはやはり後期型のクワトロポルテが売れてしまい、残るはV8のモデルとK島氏が狙っている1台のみとなってしまったのです。「おっ、俺さ、今週末試乗してみて良かったら決めようと思うんだけど、どうかな・・・?」きたきた、このような時はもう8割方決めているのが車好きの症状(?)です。すかさず「あれ、もう・・・無いかもしれませんね!!」なんて煽る煽る、悪い後輩です。で、翌週試乗と相成りました。
決定 翌週の週末、市ヶ尾交差点近くで待ち合わせをして再度デスティーノに向かいました。今回は大蔵大臣!奥様も同行です。相変わらずS氏がにこやかに対応してくれ試乗に、市ヶ尾近辺の道路を十分走らせてくれます。 K島氏 「エンジン回しても良いですか?」 S氏 「ええ、メーター内であれば結構ですよ!」 K島氏 「ドッカンターボでは無いんですね」 S氏 「ええ、どちらかといえばフラットトルクのタイプだと思います」 このようなやりとりで30分も試乗して帰ってきました。購入する場合のメンテナンス(納車整備)の確認を軽く受けていると奥様がツツ〜と後期型の横に立って「こっちの方が豪華じゃない?」なんて話し出しました。頼まれもしないのに僕の登場です。「奥さん、たしかにホラ、ウォールナットかなんかが貼ってあり豪華に見えますね。でもイタリアと日本は紫外線が違うんで、ある程度年数がたつとひび割れが出たりするんです、でもパーツは高価だし細かい作業が入るから工賃も大変かもしれません!!ところが今回先輩が買う車はホレ、アルカンタラっていう素材で貼ってあるからこれよりはメンテナンスが楽です。ホラ触ってみて下さい!!」 奥様 「ああっ、ほんとうだ」 ですかさず「買うときは120万円高いですが売るときは下取り一緒ですよきっと」で収めていただきました。「ほっ・・・・・。」しかしながらつい先日までは「バイエルンの淑女」だった方がもう「ミラノの麗人」に変身とは!マセラティにはそんな魔力が確かにあります。サンバイザーからウインドウ上の取っ手まで革で包んである車ですよ。さすがプラダ、グッチの国の車。間違ってもジャージで安楽亭に肉をシバキに行く車じゃありません。他の高級外車で行く人はいてもね。 K島氏、十分納得した上で幾つかの不備(リアウインドウの動きが渋いので点検調整。ステレオのフタが置くたびに取り付け枠が外れるので修理)を直してもらうこと、車検切れが間近なので納車整備のタイミングを考え車検付きで納車してもらうことで契約となりました。BMWの535は悲しいかな下取り50000円にてドナドナされることに。程度と走行距離を考えると妥当でしょう。ボディーの色褪せも結構来ていましたから。 そこでお金の約束をして、帰ろうとするとS氏が「良かったですね、今朝石川県から見に来られたかたがいらっしゃったんですよ」と言います。売らんかなで購入を決める前に言わないのには感心しました。しかも最後には「K島さん当社のHPご覧になったんですよね、ボディーコーティングと、HIDバルブキットのサービス期間内なのでお付けしますね」ときた!!確かにHPに書いてありましたが全て契約した後にさりげなく話すのです。これってやはり自信の裏付けでしょう。
問題発生 全てが順調に進んで書類も郵送し、いよいよ納車待ちという時期になったところでちょっとしたハプニングがありました。サスペンションがヘタっていたので交換したらフロントが3cmほど沈んだというのです。同じ車体番号から合うパーツで他の修理で保管しておいたほぼ新品のものを取り付けたそうなのですが、合わないんだとか。イタリア車に限らずよくあることです。しかし、K島氏は心配で、他のパーツを探しているので2週間納車が遅れた時点で「やはり、なにか問題があるのかな・・・」と不安がっていたのでS氏に電話してみました。すると答えは「申し訳ありません、新品を手配して現在作業に取り掛かっているので今週にはお渡しする予定です。ただ取り付け後に同じ事を繰り返すわけに行かないので確認してからK島氏にお伝えする予定です」とのこと自分の商売を考えても納期には気を使います。ましてや趣味性の強い車と人間を相手にしているわけです。なにより、心配を予測して真っ先にお詫びを伝えるあたり、「ああ、イタ車だからねぇ〜。こんなの待てないようじゃ乗れないよぉ!!」なんていうショップを腐るほど見てきた私としては誠実さを感じざるをえないのでした。さ〜て、いよいよ納車日が近づいてきたようです!!
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